いま、滞在許可証の取得のために県庁にいます。
滞在の予定は来年8月まで。日本のフランス大使館でくれるビザの有効期限は3ヶ月。それを1年にするためには現地の県庁で滞在許可を得なくてはいけません。
ビザをとるのも結構たいへんでした。広尾のフランス大使館領事部の受付時間は朝9時から10時の1時間のみ。窓口は事実上一つで、椅子も何もないところで1時間以上列に並ばなくてはなりませんでした。
さて、「地球の暮らし方2006年度版」にはフランスでの滞在許可証取得についてこのように書かれています。
「半日はかかるので時間に余裕をもって出かけよう」
そうかそうか、と私は思っていました。しかしこれは情報としてまったく不十分です。さて、今日こそ県庁で滞在許可証の申請をと思ってマルセイユ滞在7年のケイコさんにそのことを伝えると、今頃いっても全然ダメですよとあっさりいわれました。朝の11時前だったでしょうか。
あした一緒に行ってあげますよといってくれたケイコさんの決めた待ち合わせ時間は朝6時45分。そうなのであります。「地球の暮らし方」にはこう書かなくてはなりません。
「整理券配布は8時15分。7時前には列に並ぼう。」
女優のアンヌから借りた自転車のチェーンが外れるというアクシデントで到着は7時を過ぎてしまいました。県庁の前にはもう50人くらいの列ができています。移民はsejourの列。asileというのは難民です。
ケイコさんがいいました。
「あの、くろいひとたちは時としてとんでもない行動に出るからね」
その言葉どおりのことがすぐに起こりました。アラブ系の黒人の何人かが柵を越え、人を強引にかき分けて列の前の方に割り込もうとし、それを阻止しようとした人との間に激しい口論が起こり、それはたちまちのうちに拳を振るう殴り合いに発展しました。
間近に見る移民問題です。政府の受け入れ体制が移住を希望する外国人の数に対してまったく十分でない。窓口を小さく小さくしてできるだけ受け付けないようにしているわけです。滞在許可証の申請は入国後7日以内と決められています。書類に少しでも不備があるとまた今度。異常に狭い門の前で毎朝、熾烈な仁義なき戦いが繰り広げられるのですね。
パリでも同じようなことが起こっているかどうかはわかりません。アフリカ大陸から続々と移民が押し寄せてくるマルセイユならではのことかもしれない。
やっとたどり着いた窓口で、私のビザが申請した長期滞在ビザでなく学生ビザになっていること、シャルル・ドゴール空港の入国管理官が私のパスポートに入国スタンプを押し忘れていることに気づくのはそのあとのことでした。
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